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地域包括支援センターに相談できること|親の暮らしが心配なときに知っておきたい相談先

Consultation with the Community Comprehensive Support Center

親の物忘れが増えてきた、一人暮らしの様子が少し心配になってきた、介護保険のことも気になり始めた。そんなときに、相談先として名前を聞くことが多いのが「地域包括支援センター」です。

ただ、実際には「何を相談できる場所なのか」「まだ介護が必要と決まっていなくても相談してよいのか」「家族だけでも相談できるのか」が分かりにくいと感じる人も少なくありません。

地域包括支援センターは、高齢期の暮らしに不安が出てきたときに、まず相談先として考えやすい窓口の一つです。介護保険を使うかどうか、住まいを見直すかどうかを決める前でも、親の暮らしの変化や家族の不安を相談できます。

この記事では、地域包括支援センターで相談できる内容、相談したいタイミング、対象者、相談前に整理しておきたいこと、相談後の流れを、初めて調べる方にも分かりやすく整理します。

親の暮らしをすぐに変えるためではなく、今の暮らしをどう支え、選択肢をどう残していけるかを考えるための参考にしてください。

1. 地域包括支援センターは、高齢者の暮らしの不安を相談できる身近な窓口

2. 地域包括支援センターに相談するタイミング|親の暮らしに変化が見えたとき

3. 地域包括支援センターに相談できる主な内容

4. 地域包括支援センターに相談する前に準備・整理しておきたいこと

5. 地域包括支援センターに相談した後はどうなる?相談の流れと考えられる支援

6. よくある質問

7. まとめ|地域包括支援センターへの相談は、選択肢を整理するためのもの

    1. 地域包括支援センターは、高齢者の暮らしの不安を相談できる身近な窓口

    地域包括支援センターは、介護が必要になってからだけでなく、高齢期の暮らしに少し不安が出てきた段階でも相談できる地域の窓口です。

    地域包括支援センターは、市区町村が設置する高齢者のための総合相談窓口です。介護、健康、福祉、生活支援、権利擁護など、地域で暮らす高齢者と家族の不安を相談できます。

    厚生労働省では、地域包括支援センターを、地域の高齢者の総合相談、権利擁護、地域の支援体制づくり、介護予防の援助などを行う市町村設置の中核的な機関と説明しています。

    地域包括支援センターは、介護保険の申請をするためだけの窓口ではありません。親の暮らしに少し気になる変化が見えたとき、家族だけでは判断しづらいと感じたときにも、まず状況を相談できる場所です。

    この章では、地域包括支援センターにどの段階で相談できるのか、家族だけでも相談できるのか、どこの窓口に連絡すればよいのかを整理します。

    1-1. 介護が必要になってからだけでなく、早めの相談もできる

    地域包括支援センターには、要介護認定を受けていない段階でも相談できます。「まだ介護というほどではないけれど、最近少し心配なことが増えてきた」という状態でも、介護保険サービスを使うかどうかを決める前に状況を話してかまいません。

    たとえば、親の外出が減ってきた、食事や買い物が少し大変そうに見える、物忘れや服薬管理が気になるなど、日常の中で小さな変化が見えてきた段階でも相談のきっかけになります。

    早めに相談することは、親の暮らしを急に変えるためではありません。 今の暮らしを続けるうえで、どこに支えがあると安心かを整理するための一歩です。

    1-2. 本人だけでなく、家族からも相談できる

    地域包括支援センターには、高齢者本人だけでなく、家族も相談できます。親がまだ相談に前向きでない場合や、「自分は困っていない」と話している場合でも、家族として心配なことがあれば、まず状況を相談してかまいません。

    親から「まだ大丈夫」と言われると、それ以上踏み込んでよいのか迷う人も少なくありません。そうした段階でも、家族だけで抱え込まずに相談できます。

    たとえば、次のような場合です。

    • 親が支援を受けることに抵抗を感じている
    • 家族が遠方に住んでいて、日常の様子を十分に見られない
    • きょうだい間で対応の考え方が分かれている
    • 親にどう話を切り出せばよいか分からない
    • 相談先や支援の選択肢を先に知っておきたい

    家族が相談するときに大切なのは、親の暮らしを一方的に決めることではありません。

    分かる範囲で、普段の様子や最近変わったこと、親が大切にしていそうな暮らし方を伝えることが、状況を整理する手がかりになります。

    1-3. 相談は無料で、地域ごとに担当するセンターがある

    地域包括支援センターへの相談は、基本的に無料です。ただし、相談後に介護保険サービスや生活支援サービスなどを利用する場合は、内容によって費用がかかることがあります。相談時に、利用条件や自己負担も確認しておくと安心です。

    相談は、電話や窓口で受け付けていることが多く、地域によっては訪問につながる場合もあります。受付時間や相談方法は自治体・センターによって異なるため、事前にホームページや電話で確認しておくと安心です。

    1-4. 相談先は、親が住んでいる地域の担当センターが基本

    地域包括支援センターは、主に65歳以上の高齢者とその家族の相談を受ける窓口です。親のことで相談したい場合は、基本的に、親が住んでいる地域を担当する地域包括支援センターに連絡します。

    相談する家族が遠方に住んでいる場合でも問題ありません。親の住所地をもとに、担当のセンターを確認します。家族自身が住んでいる地域のセンターではなく、親が暮らしている市区町村や担当圏域の窓口を探すのが基本です。

    担当の地域包括支援センターは、市区町村のホームページや高齢福祉担当窓口で確認できます。検索する場合は、「市区町村名 地域包括支援センター」や「親の住所地 地域包括支援センター」などで調べると見つけやすいでしょう。

    どこに連絡すればよいか分からない場合は、親が住んでいる市区町村の代表窓口や高齢福祉担当窓口に問い合わせると、担当の地域包括支援センターを案内してもらえることがあります。

    また、近所の人や民生委員など、周囲の人が高齢者の変化に気づき、相談につながる場合もあります。「家族ではないから相談できない」と考えすぎず、気になることがある場合は地域の窓口に確認してみるとよいでしょう。

    参照:厚生労働省「地域包括ケアシステム」
    参照:厚生労働省「地域包括支援センターについて」

    2. 地域包括支援センターに相談するタイミング|親の暮らしに変化が見えたとき

    地域包括支援センターへの相談は、介護が必要と決まってからではなく、食事・買い物・外出・服薬・お金の管理など、暮らしの変化が見えたときにも考えられます。

    地域包括支援センターには、「明らかに介護が必要になってから」だけ相談するわけではありません。親の暮らしに変化が見え、家族だけでは判断しづらくなったときも、相談のきっかけになります。

    一つひとつは大きな問題に見えなくても、いくつか重なると、これまでの暮らし方だけでは少し無理が出ていることがあります。その変化は、親が何かを「できなくなった」という話ではなく、今の状態に合わせて暮らし方や支え方を見直すサインかもしれません。

    この章では、親の暮らしに表れやすい変化を見ながら、どのようなときに相談を考えられるのかを整理します。

    2-1. 食事・買い物・外出が以前より難しくなっている

    食事・買い物・外出の変化は、日々の暮らしに負担が出てきたサインになることがあります。

    たとえば、食事の量や内容が以前と変わってきた、買い物に出る回数が減ってきた、重い荷物を持つことを避けるようになった、といった変化が見えることがあります。冷蔵庫の中や食事の様子から、食べることや買い物に負担が出ていると気づく場合もあります。

    外出についても、家にいる時間が増えた場合には注意が必要です。体力の変化だけでなく、転倒への不安、交通手段の不便さ、人と会う機会の減少など、複数の理由が重なっていることもあります。

    ここで大切なのは、「食事が偏っているから問題だ」「外出しないから危ない」とすぐに決めつけないことです。その人なりの生活リズムや好みがあるため、まずは何が変わったのかを具体的に見る必要があります。

    2-2. 転倒、物忘れ、服薬管理などに不安が出ている

    転倒や物忘れ、薬の飲み忘れなどが気になり始めたときも、相談を考えたいタイミングです。

    たとえば、家の中でつまずくことが増えた、外出先で転びそうになった、以前より歩く速度がゆっくりになった、といった変化が見えることがあります。転倒そのものだけでなく、「また転ぶかもしれない」という不安から外出が減ることもあります。

    物忘れについても、年齢による自然な変化と、生活に影響が出る変化は分けて考える必要があります。同じ確認が増えた、約束や支払いを忘れることが出てきた、火の始末や戸締まりに不安があるなど、日常生活に影響が見えている場合は、家族だけで判断し続けず、地域包括支援センターに状況を話してみることができます。

    こうした変化は、本人の努力不足ではなく、住まいの環境、移動手段、通院の負担、薬の管理方法、家族との距離など、暮らしを支える仕組みが今の状態に合わなくなっているサインかもしれません。

    2-3. 家の中の様子やお金の管理に変化がある

    郵便物や支払い、部屋の片づけなどに変化があるときも、相談のきっかけになります。たとえば、郵便物がたまっている、支払いの書類が放置されている、部屋の片づけが以前より難しそうに見える、ゴミ出しが滞っているといった変化です。

    これらは、性格や気持ちの問題だけで片づけられるものではありません。体力の低下、気力の低下、判断の負担、手続きの複雑さなどが重なって起きていることがあります。

    お金の管理は、家族であっても踏み込み方に迷いやすい領域です。通帳や支払いの管理が難しくなっている、不要な契約をしているかもしれない、電話勧誘や訪問販売への対応が心配といった場合、家族だけでは対応に迷うことがあります。

    こうした不安は、消費者被害や金銭管理、成年後見制度など、権利を守る支援につながる場合もあります。

    2-4. 家族だけでは見守りや判断が難しくなっている

    親の暮らしに大きな変化が見えなくても、家族だけで見守りや判断を続けることが難しくなってきたら、相談してよい段階です。

    特に、離れて暮らしている場合は、日常の様子を細かく見ることができません。電話では元気そうに見えても、実際には食事や掃除、通院、買い物に負担が出ていることがあります。

    また、きょうだい間で考え方が分かれたり、親が支援を受けることに抵抗を感じたりする場合もあります。家族だけで説得や判断を進めようとすると、関係がこじれてしまうこともあります。

    地域包括支援センターへの相談は、親の暮らしをすぐに変えるためではありません。 今の状況を整理し、家族だけで抱え込まない形を考えるための入口になります。

    3. 地域包括支援センターに相談できる主な内容

    地域包括支援センターでは、介護保険だけでなく、生活支援、介護予防、物忘れや認知症、金銭管理、家族の介護負担まで幅広く相談できます。

    ここまで、地域包括支援センターに相談を考えたい暮らしの変化を見てきました。扱う領域は、介護保険、介護予防、生活支援、物忘れや認知症、権利擁護、家族の介護負担など、一つに限られません。

    この章では、相談したい内容に応じて、地域包括支援センターでどのようなことを相談できるのか、また必要に応じてどのような支援先につながるのかを整理します。

    3-1. 介護保険や要介護認定について相談できる

    親の暮らしに継続的な支援が必要になっている場合、介護保険や要介護認定について相談できます。たとえば、入浴、掃除、買い物、通院、服薬などに負担が出ている場合、要介護認定や要支援認定の申請を考える段階なのかを確認できます。

    窓口に話すことは、すぐに介護保険サービスを使うと決めることではありません。

    まずは、今の暮らしのどこに支えが必要なのかを整理し、介護保険で支えることなのか、地域の支援や介護予防で補えることなのかを考える入口になります。

    3-2. 介護予防や生活支援の選択肢を聞ける

    買い物、食事、外出、見守りなどに不安がある場合は、介護予防や生活支援について相談できます。地域によって利用できる支援は異なりますが、配食、見守り、買い物支援、通いの場などにつながることがあります。

    最初から利用するサービスを決める必要はありません。

    まずは、今の暮らしを続けるうえでどこに支えがあるとよいのかを整理し、その地域で使える支援や介護予防の取り組みを確認するための入口になります。

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    配食、見守り、買い物支援などは、今の暮らしを続けるための支えになることがあります。地域包括支援センターに相談する前後に、どのような生活支援サービスがあるのかを知っておくと、必要な支えを考えやすくなります。
    【高齢者 生活支援サービス】完全ガイド|家事代行・配食・訪問介護・保険外サービスを比較

    3-3. 物忘れや一人暮らしの不安を整理できる

    物忘れや判断のしづらさ、一人暮らしの継続に関する不安も、地域包括支援センターに相談できます。家族だけで「認知症かもしれない」「もう一人暮らしは難しいかもしれない」と判断する必要はありません。

    まずは、物忘れや判断の変化が、親の暮らしにどのような影響を与えているのかを相談できます。必要に応じて、医療機関、認知症に関する相談先、見守りや地域の支援につながることもあります。

    大切なのは、一人暮らしを続けるかどうかを急いで決めることではありません。

    今の暮らしのどこに不安があり、どの部分に支えがあれば続けやすくなるのかを整理することです。

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    物忘れや判断のしづらさがある場合も、一人暮らしを続けられるかどうかは、症状だけで決まるものではありません。見守りや生活環境、本人の希望を含めて「どう支えるか」を考えたいときは、こちらの記事も参考になります。
    認知症でも一人暮らしは続けられる?限界のサインと支え方を解説

    3-4. 金銭管理や消費者被害などの相談先につながる

    お金の管理や契約に関する不安も、地域包括支援センターで扱える内容です。たとえば、支払いの管理が難しくなっている、不要な契約をしているかもしれない、訪問販売や電話勧誘への対応が心配といった場合です。

    親の意向が十分に確認されないまま、契約や手続きが進んでいるように感じることもあるかもしれません。こうした問題は、家族でも踏み込み方が難しい領域です。

    親の暮らしを守りたい気持ちがあっても、家族が一方的に管理しようとすると、親の不安や反発につながることがあります。

    状況に応じて、消費生活センター、自治体の担当窓口、成年後見制度など、必要な支援につながる場合があります。虐待や不適切な関わりが疑われる場合も、家族だけで抱え込まず、早めに相談先へつなぐことが大切です。

    3-5. 家族の介護負担や遠距離介護について相談できる

    家族の介護負担も、地域包括支援センターで相談できます。通院の付き添い、買い物、見守り、緊急時の対応などが少しずつ増えると、家族だけでは判断しづらいことが増えていきます。

    離れて暮らしている場合は、日常の様子が見えにくく、何をどこまで家族で担うべきか迷うこともあります。「どこまで家族が担うべきか分からない」「親が支援を受けることに抵抗を感じている」という段階でも、相談してよい内容です。

    地域包括支援センターに話すことは、家族が責任を手放すことではありません。

    家族だけで抱えている部分を整理し、地域の支えも含めて考えるための入口になります。

    参照:大阪市「地域包括支援センター」

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    離れて暮らす親の支援では、家族がどこまで関われるか、地域の支えをどう使うかを整理しておくことが大切です。遠距離介護の準備や、無理なく続けるための考え方を知りたい場合は、こちらの記事も参考になります。
    遠距離介護とは?始める前に確認したいことと無理なく続けるコツ

    4. 地域包括支援センターに相談する前に準備・整理しておきたいこと

    相談前に完璧な準備は必要ありません。親の普段の暮らし、最近変わったこと、家族が心配していることを分かる範囲で整理しておくと、状況を伝えやすくなります。

    地域包括支援センターに相談するときは、困りごとを完璧に整理しておく必要はありません。「何が問題なのか、まだはっきり分からない」「うまく説明できるか不安」という段階でも、相談できます。

    親の暮らしの様子や、最近変わったことを少し整理しておくと、相談先にも状況が伝わりやすくなります。

    4-1. 困っていることを一つに絞らなくてもよい

    地域包括支援センターに相談するときは、「何を相談すればよいか分からない」という状態でも大丈夫です。

    親の暮らしに不安があるとき、困りごとは一つだけとは限りません。食事、買い物、通院、服薬、掃除、金銭管理、近所づきあい、家族の負担など、いくつかの小さな変化が重なっていることもあります。

    「最近、親の一人暮らしが少し心配」「介護保険を使う段階なのか分からない」「家族だけで判断してよいのか不安」といった伝え方でも、相談の入口になります。

    4-2. 親の普段の暮らしと、最近変わったことを伝える

    相談するときは、親の普段の暮らしと、最近変わったことを分けて伝えると状況が整理しやすくなります。

    たとえば、次のようなことを分かる範囲で整理しておくと、状況を伝えやすくなります。

    • 食事は取れているか
    • 買い物に行けているか
    • 通院や服薬に不安はないか
    • 外出や人との関わりが減っていないか
    • 郵便物や支払いが滞っていないか
    • 掃除やゴミ出しに変化がないか

    すべてを確認してから相談する必要はありません。分かる範囲で、以前はできていたこと、最近難しそうに見えること、家族が気になっていることを伝えれば十分です。

    このとき、「できなくなったこと」だけを並べる必要はありません。親が今も自分で続けていること、大切にしている生活リズム、嫌がっていることも、相談のうえで大切な情報になります。

    4-3. 家族だけで相談する場合は、親の希望と家族が関われる範囲を伝える

    地域包括支援センターには、家族だけで相談することもできます。親がまだ相談に前向きでない場合や、どのように話を切り出せばよいか迷っている場合でも、まず家族が状況を伝えて相談できます。

    その際は、家族が心配していることだけでなく、親がどのような暮らしを望んでいそうかも、分かる範囲で伝えるとよいです。

    たとえば、できるだけ自宅で暮らしたいと言っている、人に手伝ってもらうことに抵抗がある、家族に迷惑をかけたくないと言っている、住まいや生活を変える話には慎重になっている、などです。

    あわせて、家族がどこまで関われるかも大切な情報です。近くに住んでいるのか、遠方なのか、定期的に訪問できるのか、緊急時に動ける人がいるのかによって、考えられる支援の形は変わります。

    4-4. 手元にあれば、薬や通院、生活の変化が分かるものを用意する

    相談時に、必ず何かを持っていかなければならないわけではありません。ただ、手元にあるものを少し用意しておくと、親の暮らしの状況を伝えやすくなります。

    たとえば、お薬手帳、介護保険証、診察券や通院状況が分かるもの、退院時の説明資料、健康状態や生活の変化をメモした紙などです。

    すべてをそろえる必要はありません。家族だけで相談する場合も、分かる範囲でかまいません。「いつから」「どんな変化が」「どのくらい続いているか」を簡単に書いておくだけでも、相談先に状況が伝わりやすくなります。

    きれいにまとめる必要はありません。家族が気になっていることを、そのまま言葉にするだけでも十分です。

    4-5. 緊急性がある場合は、早めに自治体や関係機関へ連絡する

    地域包括支援センターは身近な相談窓口ですが、夜間・休日や緊急対応の窓口ではない場合があります。命や安全に関わる緊急時は、地域包括支援センターへの相談を待たず、状況に応じて救急、警察、自治体の担当窓口などに連絡する必要があります。

    たとえば、倒れている、強い痛みや意識障害がある、食事や水分が取れていない状態が続いている、自宅で安全に過ごせない、虐待や暴力が疑われる、行方不明や事故の危険があるといった場合は、緊急度に応じた連絡先を選ぶことが大切です。

    また、地域包括支援センターの受付時間や時間外対応は自治体によって異なります。緊急時や時間外にどこへ連絡すればよいかは、親が住んでいる市区町村の高齢福祉担当窓口や、自治体の公式ページで確認してください。

    緊急かどうか判断がつかない場合でも、家族だけで「もう少し様子を見よう」と抱え続けないことが大切です。親の安全や生活に不安があるときは、早い段階で自治体や関係機関につながることで、状況が悪化する前に対応しやすくなります。

    5. 地域包括支援センターに相談した後はどうなる?相談の流れと考えられる支援

    地域包括支援センターに相談すると、すぐに介護サービスや住み替えを決めるのではなく、まず今の状況を整理し、必要に応じて支援先につながっていきます。

    地域包括支援センターに相談すると、話した内容をもとに、必要な支援や次の相談先を一緒に見ていきます。相談したからといって、すぐに介護サービスの利用や住み替えを決めるわけではありません。

    まずは、今の暮らしで何に困っているのかを共有し、必要に応じて地域の支援や専門機関につなげていく流れになります。

    5-1. まずは電話・窓口などで状況を伝える

    相談方法は地域によって異なりますが、一般的には電話や窓口で相談を受け付けていることが多くあります。地域や状況によっては、訪問での相談につながる場合もあります。

    まずは親が住んでいる地域の地域包括支援センターに連絡し、電話で相談できるのか、来所が必要なのか、事前に準備しておくものがあるのかを確認するとよいでしょう。

    5-2. 困りごとの整理と必要な支援を確認する

    相談では、家族が伝えた内容をもとに、今の暮らしのどこに負担が出ているのかを整理していきます。

    この段階では、すぐに介護保険の申請や住み替えを決めるわけではありません。まずは、自宅での暮らしを続けるためにどのような支えがあるとよいのか、家族だけで抱えている部分はないかを見ていきます。

    5-3. 必要に応じて介護保険申請や専門機関につながる

    相談の結果、必要に応じて介護保険の申請やケアマネジャー、医療機関、認知症に関する相談窓口、消費生活センター、成年後見制度など、内容に合った支援先につながることがあります。

    ケアマネジャーは、介護サービスの利用計画を一緒に考える専門職です。ただし、地域包括支援センターに相談したからといって、必ず介護保険を申請することになるわけではありません。

    地域包括支援センターは、すべてをその場で解決する場所というより、状況を整理し、必要な支援先につなぐ入口として考えると分かりやすいでしょう。

    5-4. 一度相談して終わりではなく、継続して相談できる

    地域包括支援センターは、一度相談して終わりの窓口ではありません。親の暮らしの状況は、体調や生活環境、家族の関わり方によって少しずつ変わっていきます。

    最初は情報整理だけで終わることもあります。その時点では介護保険や生活支援を使わなくても、後から不安が増えたり、状況が変わったりしたときに、再度相談できる先を知っておくことは大切です。

    「今すぐ何かを決めるほどではない」という段階でも、相談先を持っておくことで、変化があったときに動きやすくなります。

    5-5. 住まいの見直しは、すぐ施設を選ぶことではない

    相談の中で、住まいの見直しが必要になる場合もあります。ただし、それはすぐに老人ホームや施設を選ぶという意味ではありません。

    まず考えるべきなのは、今の住まいで暮らし続けるうえで、どこに無理が出ているのかです。買い物や通院のしづらさ、段差や動線、夜間の不安、見守りの不足など、住まいに関わる負担は人によって異なります。

    地域包括支援センターへの相談は、住まいを変えるかどうかを急いで決めるためではなく、今の暮らしに必要な支えを整理するきっかけになります。

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    老後の住まいの選び方|自宅継続・住み替え・高齢者向け住宅の比較ガイド

    6. よくある質問

    地域包括支援センターは、家族だけでも、介護認定前でも相談できます。親が住んでいる地域の担当センターを確認するのが基本です。

    Q1. 地域包括支援センターには家族だけで相談できますか?

    家族だけでも相談できます。親がまだ相談に前向きでない場合や、どのように話を切り出せばよいか迷っている場合でも、まずは家族が状況を伝えて相談できます。

    Q2. 介護認定を受けていなくても相談できますか?

    介護認定を受けていない段階でも相談できます。介護保険を使うかどうかを決める前に、今の暮らしのどこに負担が出ているのかを整理する相談として利用できます。

    Q3. 地域包括支援センターへの相談は無料ですか?

    地域包括支援センターへの相談は、基本的に無料です。ただし、相談後に介護保険サービスや生活支援サービスなどを利用する場合は、内容によって費用がかかることがあります。

    Q4. どこの地域包括支援センターに相談すればよいですか?

    基本的には、親が住んでいる地域を担当する地域包括支援センターに相談します。担当するセンターは、市区町村のホームページや高齢福祉担当窓口で確認できます。

    Q5. 相談したら、すぐ介護サービスや施設入居の話になりますか?

    相談したからといって、すぐに介護サービスの利用や施設入居を決めるわけではありません。まずは、親の暮らしのどこに不安や負担が出ているのかを整理します。

    Q6. 地域包括支援センターではなく、別の窓口に相談した方がよい場合はありますか?

    命や安全に関わる緊急時は、地域包括支援センターではなく、救急、警察、自治体の緊急窓口などが先になる場合があります。医療の診断や治療、法律上の個別判断、施設の具体的な紹介なども、必要に応じて専門の窓口につながることがあります。

    7. まとめ|地域包括支援センターへの相談は、選択肢を整理するためのもの

    地域包括支援センターは、介護が必要になってからだけ利用する場所ではありません。親の暮らしに気がかりな変化が見えたとき、家族だけでは判断しづらいことを相談できる身近な窓口です。

    相談することで、今の生活のどこに無理が出ているのか、どのような支えがあれば続けやすくなるのかを整理しやすくなります。介護保険を使うか、生活支援につなぐか、住まいを見直すかを最初から決めておく必要はありません。

    迷ったときは、まず親が住んでいる地域の地域包括支援センターや、市区町村の高齢福祉担当窓口を確認してみてください。

    早めに相談しておくことは、親の暮らしを急に変えるためではなく、その人らしい暮らしを続けるための選択肢を残すことにつながります。

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