わがままハウス山吹では、一人ひとりが自分らしく暮らすことを大切にしています。ただ、同じ家で暮らす人がいるからこそ、みんなが安心して過ごすために決めていることもあります。
そのひとつが、「部屋で火を使わない」という決まりです。
自由に暮らせる場所であっても、すべてを一人ひとりの判断に任せるわけではありません。
自分らしく暮らすことと、みんなが安心して過ごすことを、どのように両立していくのか。
今回は、この決まりから、山吹がしたいことをどのように残し、しないことをどのように決めているのかを見ていきます。
1|したいことを、最初からなくさない
自分の食べたいものを自分で用意することは、その人らしい暮らしの一部です。山吹で大切にされているのは、そうした希望をルールで押さえ込むのではなく、どうすれば暮らしの中に残せるかを考えることです。
ただ、共同生活では、一人の行動がその人だけの問題では済まないことがあります。個室の中で「これくらいなら大丈夫」と判断したことも、同じ家で暮らす人たちの安全に関わります。
特に火を使う行為には、火災ややけどにつながる危険があります。個室の中で起きたことは、まわりの人がすぐに気づけない可能性もあるため、慎重に考えなければなりません。
山吹が考えているのは、作りたいという気持ちをなくすことではなく、部屋で火を使うことが、同じ家で暮らす人たちにどう関わるかということです。
2|決めているのは、部屋で火を使わないこと
山吹で決められているのは、調理そのものを禁止することではなく、個室で火を使わないことです。その一方で、自分で食べたいものを用意する選択肢は残しています。
部屋には冷蔵庫を置くことができ、自分で買ったものをしまっておけます。電子レンジで温めたり、小腹がすいたときに自分の部屋で食べたりすることもあります。
火を使って作りたいものがあるときは、共同の台所を使うことができます。
個室では火を使わず、火を使う調理は共同の場所で行う。
場所を分けることで、自分で作る機会を残しながら、同じ家で暮らす人たちの安全も守りやすくなります。
ただし、火が出ない道具であれば、何でも個室で使える、と決めているわけではありません。熱を扱う道具については、種類だけで判断せず、その人の状態や使い方も見ながら、安全に扱える方法を考えます。
したいことをなくすのではなく、できる場所や方法を変える。
山吹の決まりには、自由をできるだけ残しながら、共同生活を続けていこうとする考え方があります。
まとめ|自由を残すための決まり
自分で食べたいものを用意したいという気持ちと、みんなが安心して暮らせること。山吹では、そのどちらかを選ぶのではなく、両方を大切にできる方法が考えられています。
部屋で火を使わないという決まりも、したいことをすべて止めるためのものではありません。できる場所や方法を変えることで、その人の希望を暮らしの中に残していくためのものです。
何でも認めるのでも、何でも禁止するのでもない。
みんなで暮らしを続けるために必要なことを決めながら、一人ひとりの希望をできるだけ残していく。
山吹では、そうした考え方が、日々の小さな決まりに表れています。

